井戸水クーラーの実験
せっかくここまで掘ったので,熱交換器を試作して井戸枠の周囲に埋めてみた.
ビニールは熱伝導率が低くてダメだろうと思われたが,廃品のホースが余ってたので.
上記熱交換器とこのラジエターをポンプで循環させ,ファンで風を当てると「井戸水クーラー」となる.
が,めんどくさくて熱交換器には配管していない.
蛇口から「ちょろちょろ出しっぱなし」だとそれなりに冷える.もちろんポンプまでの途中の配管は断熱している.
ただ,期待した程ではなかった.もう少し効果が見込めればきちんとしたものを作ったかも知れないが.
このラジエターの冷却能力で実用的な効果を引き出す為には,人間一人が入れる極小のエアポケットを作る必要があった.
ベッドの上に仮の骨組みを作ってシュラフやら毛布やらで断熱した空間「クーラーテント」を制作.
実際にふた夏それだけで凌いでみたが,家庭用クーラーの代用にはとてもならない.
ただ,私の部屋は「西向きの木造二階」なので,上記エアポケットなどで効果を最大限引き出すなら,なんとか使えるレベルであるとだけ言っておく.
エネルギー効率で言えば,家庭用クーラーとは比較にならないレベルで高性能ではあるが.
井戸掘り君の詳細
弁の構造.七年ぶりに井戸掘り君をひっぱり出してみた.
アルミ板とゴム板で作ったアッセンブリーパーツをジョイントと塩ビ管の間に挟み込んでいる,と言えば伝わるだろうか.
(ブレードはジョイントに付いている)
ここがパコパコする訳ですな.
そしてブレードが邪魔になって砂が吸い込み切れなかったとゆうのも写真で見れば納得である.
ちなみに,井戸掘り君の制作費と,井戸自体(全ての塩ビ管を含む)の制作費は,合わせて五千円くらいであった.
現状
気になったので現在の状況.特に問題もなく使えている.
ただ,打ち込み井戸の宿命なのだが,ごく微量の砂はポンプに吸い込まれて流入してくる.
それは七年経った現在も続いており,何ヶ月かに一度は湯沸かし器や洗濯機などのフィルター(目の細かい網)を掃除する必要がある.
裏話
ちなみに,うちのあたりは造り酒屋が密集しており,古くから良い水が出る地域として有名だった.
大阪に運ばれた水が目利きの商人によって利き酒ならぬ利き水され「うまい!これは**の水や!」と言い当てられた程だという.
※造り酒屋とゆうのは,水が良い地域に密集するものなのである.
現に昔は,このポンプを設置した場所からまさに数メートルのところに地元でもかなり大手の酒造メーカーの打ち込み井戸があって,延々1キロ以上(ドブ川などに沿って)パイプラインで工場まで水が送られていた.
「ポンプがうるさくて迷惑掛けてるから…」と,その頃の付き合いで,お中元やお歳暮でそのメーカーの社長夫妻が酒セットを自ら配達しにくる.パイプラインが撤去されてから少なくとも二十年は経つとゆうのにである.
義理堅いのか,取引先リストから削除し忘れたのかと疑ってしまうが,なんとなれば,ここの在所名が,現在そのメーカーの主要商品の銘柄となっており,日本全国に出荷されているのである.
(注: いまはそんなに良い水だとは個人的に思わないけどね.でもその会社の酒はうまいよ)
以上,参考になれば幸いです.
追記:
井戸用の砂こし器を格安で自作してみました.