小型タンクによる南米産難種水草水槽/ゼオライト処理による軟水化

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小型タンクによる南米産難種水草水槽

小型水槽で本格的なアクアリウムをやってる人ってひょっとして居ないんじゃないか?
と,思って準備していたのですが,もっと小型のタンクでやってる人がいっぱいました.
(久しぶりにアクアリウムの世界に戻ってみると,メチャ進歩していた;;)
今後更新は緩やかだと思われますが,同じ道を歩む人の為に残しておきます.

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新・水草水槽

長く使っていた旧水槽は所詮プラスチック製の玩具なので,やはり透明度が気になっていました.
ライトも専用しか載らないので,最後には専用ライトを90度ずらせて,そのすき間にクリップ式を増設する始末….
そこで,ホームセンター徘徊中にテトラの水槽が外掛け式フィルターとセットで \1,980- で売っているのを発見しました.
フィルターを売却したとして,水槽そのものの値段は,アクア業界にスレきった自分的に許容範囲内ではあります.
どうせならという事で,安売りの電球型蛍光灯(一個\500-位)とソケット,配線回りを購入し,照明系を自作する事にしました.

結果,約 \2,200- で完成した照明システムは,目に見えて透明度が上昇し,更に最近流行りのオープンアクアリウム式になった事に満足しています.
水槽も,セットのフィルターを売却したら実質 \980- 位になるので,Co2 ミキサーとガラス蓋(ガラス屋で注文)代を含めても,全部で約 \5,000-位になります.
(注: これに至るまでの勉強代/雑費含まず….昔,散々金を注ぎ込んだ事はこの際忘れましょう…)

新水槽の全盛期タンクデータ

tank Tetra 41x21x26
filter Eheim 2211
light 電球型蛍光灯 20W 相当 x5 / 自作セード & 自作ラック
Co2 自作 Co2 ミキサー / 小型ボンベ
底床 ADA アクアソイル アマゾニア 約 4cm
水温 24(±1) 度
水温計 NISSO ND-05 電子式水温計
thermostat Five Plan 製EX-003 電子式
肥料
  • メネデール.カリウムベースらしい.イオン化鉄配合.不足気味になりがちなカリウムはこれで補給する.コケないのが良い.
  • 木酢液.その時手に入る適当なものを利用.有機酸補給と言われているが,個人的にはコケ予防という位置付け.

肥料について

ハイポネックス,メネデールは軟水で 10倍に,木酢液は 20倍に希釈している.
換水時や水草の状況に応じて希釈液を 10mL/10L 程度投入するが.通常はメネデールだけで良いかも.
ここに挙げたものはアクアリウムではポピュラーに使われているもので,一般的には扱いやすいと言われているものだが,配分が固定されている分,逆に難しい面もある.
例えば生体数が少ない場合等,極端な貧栄養状態では窒素が不足する事は有り得るので,園芸用肥料を使うからには初心者と言えど自分の水槽に合った配合の肥料を始めから選ぶべきである.
とは言え,先見の明でその先もずっと使い続けられるものを購入するというのも難しいので,ある程度の汎用性を意識して何種類か選んでおくのが良いと思う.

DC ファン

夏の暑さ対策としてファンを用意してみた.パソコン用の静音ファンで余っていたものがあったので流用.
色々くっつけられるところがこのラックの良い所でもある.

AC アダプタは,ギター用のラック式エフェクターのアダプタが 12V で丁度良い.
コンパクトエフェクター用は 9V なので回転が遅いかも.静音じゃない普通のファンなら回転が遅くなって音も小さくなるので良いかも知れないが.
作り方は,コードをぶった切って,パソコン用ファンによくある 3pin コネクタを幾つか並列に半田づけし,収縮チューブで締めて終り.
専用コネクタボックスとか小技なんぞ必要なし.シンプルイズベスト.

Co2 ミキサー

以前,三回自作に失敗した事があり,自作は諦めていたのですが,今回は以前の教訓を生かして家庭用の容器を一切排除し,全て塩ビで構成しました.
家庭用容器等では明らかに密閉に問題があります.
下手に家庭用容器を買って作ろうとすると,失敗を重ねているうちに材料費だけで既成品が買えてしまう…といった事にもなりかねません(実はやってしまった).

完成した自作したミキサー.
太く低い構造はガスとの接触面積が大きく,高効率が期待出来る.
実際,発酵式などでは能力不足で,ガスは入れれば入れるだけ溶けますので,強制添加ならボンベ式が必要になるでしょう.
うちでは小型ボンベを使っています.

井戸水の軟水化について

うちの井戸水は GH が 8 あります.
幾らミキサーと照明システムを自作して,小型水槽に高照度,高Co2 という条件を実現したとしても,水質をなんとかしなければ難種と言われる水草は育てられません.
実際,これらの種は目に見えて元気をなくしてきたので,飼育水を調節する事にしました.
以下,その記録です.

GH/pH の変化.

やはり新しい大磯からの溶解物質が硬度を上げ,アルカリ化している.
元々硬度の高い井戸水を更に硬水化させてはたまったものではない.
Co2 強制添加にも関わらず,このままでは pH は一向に下がろうとしない.

イベントGH/pH
溜水8/7.2↑
飼育水(夜間)8/7.0↓
50%換水(ゼオライト処理済)4/?
二日後(夜間)5/7.0
40%換水(ゼオライト処理済)3/7.0
二日後(夜間)4/7.0
50%換水(ゼオライト処理済)2/7.0↓(Co2を増やした為?)

二日で GH が 1 も上昇するのは痛すぎる.
実は,三日後にどういう変化を見せるのかも実験する予定だったのだが,すでにソイルに移行する事でほぼ決心が固まっていたので,すっかり測定を忘れていた.
下手すれば 2 上がっていたかも知れない(ソイルに交換する三日前,GH は 2だったが,ソイル交換後に GH0~1 の水を50% 足した所,GH がおなじく 2 だった.つまり交換直前は GH 4 だったという事では).
で,ソイル交換時,大磯を撤去しながら,どれだけの貝殻が混入しているのか,ざっと調べてみた.

これが約3kg の新品大磯に混じっている貝殻である.
しかも,目に見えるだけでこれだけなので,実際にはもっと混じっていると思われる.混じりすぎ(–;
こんなのが,高濃度の Co2 で熔かされてはたまったものではない.
はっきり言ってナチュラルリーフ水槽のカルシウムリアクター状態である.
そりゃ,トニナも枯れるわ(–;

ゼオライト処理に要する時間.

ゼオライト処理チェンバー(底面式).


旧水槽に底面フィルター(付属していたもの)を設置し,活性炭サイズのネット入りゼオライトを三袋置いてエアレーション.
水量は 10L程度.

処理時間GH
08
14
22
31
4恐らく0~1

ゼオライト処理チェンバー2(バケツ投げ込み式).


旧水槽がエンゼルに占有された為に作成.中央は活性炭.
エアリフト用のパイプを設けるべきか迷ったが,適当な素材が見付からなかった上,ろ材容積が著しく減ってしまうので,必要なしと判断して簡略化してある.
以下,作り方.
まず 500ml のペットボトルを切断する.この時,後で出てくるスノコが引っかかる様にミゾを残すのがポイント.
次に,底に 2ミリ程度の穴を適当に開け,上部と下部には 5ミリの穴を開ける.
上部にキスゴム,下部にエアストーン(なければジョイントで OK)を取り付ける
園芸用のネットでスノコを二枚作り,スノコ,ゼオライト/活性炭,スノコの順に入れて完成.

こいつは使い物になりません.
濾材同士がこすれ合って,活性炭とかだと悲惨な状態になります.

処理時間GH
44
52
62
72
82
92(–;;
100~1やっと;;

処理能力が低くて使えなさすぎ(–;改良の余地あり.
ゼオライトチェンバー1 に比べて,どうも下降パターンがおかしすぎ.
そこで9時間目に考えた.4時間目あたりで何をしたか.
オートヒーターを投入した様な….
む,なんか解った気がする.大磯に埋めて長く使っていた様なヒーターってガラス質のものが焼結しますね?
どうも,こいつはガラス質じゃなくてカルシウム分かも知れない.
こいつが熔け出して硬度をあげてるのでは?
と思って調べてみると,ヒーターのガラス質は投入前よりも簡単に削り取れる気がする(つまり,熔け出しているという事では).

ゼオライト処理チェンバー3(水作タイプ)


結局,水作っぽい構造に落ち着きました.
バルクな CDR のケースで作成.
が,強度的に不安なので作り直すかも.

ゼオライト処理チェンバー4(ほぼ完成品)


ゼオライト 3袋,活性炭 5袋入り.
かなり大きくなってしまったのでバケツに投げ込むと処理出来る水量が大幅に減る(–;

処理時間GH
08
22
30~1

処理能力はまるで問題なし.
活性炭を多用する事で白濁も殆んど気にならない.フィルター内部の水を取り出さない限りだが.
という事でこれで完成.

テトラ PH/KH マイナス

汲んだばかりの井戸水にテトラ PH/KH マイナスを使ってみた.
PH 調節の後,ゼオライト処理をする予定.先に PH を調節する理由は,PH/KH マイナスを使う時,KH が高い方が PH をコントロールしやすい(筈の)為.
つまり,ゼオライト処理によって,KH も若干下がっている(かも知れない)と仮定すると,PH/KH マイナスを使った時,PH 変動が大きくなる.そうなると調整がやっかいである.
汲んだばかりの水には溶解酸素が豊富に溶け込んでいる.理屈でいえば,これをそのまま放置すれば若干 PH は下がる可能性があるが,どのみちエアレーションするので,溶存酸素(およびCo2)の事は今は考えない事にする.
水道水の場合だと,エアレーションによって PH が変わる事は大いにあり得るので,先にゼオライト処理(及びその所要時間を使っての塩素抜き)をして,PH が安定した状態で PH/KH マイナスを入れた方がコントロールしやすいと思う.
で,早速実践だが,汲んだばかりの水(PH7) 9L に テトラ PH/KH マイナスを 1ml 添加した.

入れたばかり若干下がったかな?程度
4時間後6.8(下がった気がするだけかも)
8時間後6.8↓(明らかに下がってはいるが,非常に緩やか)
24時間後6.6↓(KH が高い為,1mlではそれ程下降しない模様)

効果が少ない為,この時点でさらに 2ml 追加した.

24時間後6.2↑(これならいける!)

換水時にゼオライトと共に pH/KH マイナスを 2~3ml 使う事にする(勿論様子を見ながら).
結果: リン酸ベースが悪いのか 2~3mL/10L ではコケコケになります.

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書いた人

me 小津雪ヲ: 生きるとゆう事は,雑多な問題に対処するとゆう事.
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