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水が止まらない洗濯機の修理 電磁弁(ソレノイドバルブ)のメンテナンス
水が止まらなくなった洗濯機の修理例を紹介しつつ,ついでにソレノイドバルブの動作原理を解説します.
分解
まずは電源を抜きます.
古い民家なのでコンセントも年代物である.
電磁弁(ソレノイドバルブ)本体が見える.
洗濯機の購入は2011年の2月.もうこんな錆びている.
しかも以前にも一度メンテナンスしているのだが.
うちの水は自分で掘った井戸の水なのだが,極めて硬度が高く,どうしてもコケてくる.
アクアリウムで水草もコケコケになるレベルである.
この金属のピストンの様なものが,電磁石の力でシリンダー内で前後に動く.
原理
構造はこんな感じ.
- IN : 水の入り口
- OUT: 水の出口
- A: 弁についた小さい穴.水が入る.
- B: 弁についた小さい穴.水が出る.
- SOL: ソレノイドバルブ本体のシリンダー.上記の金属の棒.
電磁弁が作動し,SOL が後退,Bが通じると, A と B がどちらもプラマイゼロであり,水圧差は生まれない.
この時,弁はフリーな状態で,OUT側パイプに 押し付けられていない (だから水が出る).
しかし,電磁弁が停止すると,SOL はバネの力でBの穴に押し付けられる.この時,Aの穴から水が入る一方で,SOL の部屋の水圧は正圧となる.
従って,弁は OUT側パイプに押し付けられて ,水が止まった状態となる.
つまり,水は自らの水圧で止まっていて,それゆえ停止中は電力を消費しない.しかも電磁石の様な極めて弱い力で,出したり止めたり出来るのだ.
原理上,どの様な水圧でも(それ相応に設計すれば)作動する事になる.
私は観察により,この構造の動作原理に気付いた時,ほとほと関心した.
これこそがまさしく優れたハッカーの仕事, 考案者ははまちがいなく天才である .
修理完了!
構造に気付いてしまえばあとはどうとゆう事はない.
キレイに掃除し,元通りに組み付けて修理完了.
また数年は使えるだろう.
数年前にも一度同じ症状になり,東芝のサポートを呼んだ事がある.
しかし,交渉が折り合わず,出張費も払わずに追い返した(原発推進企業に対する私なりの反撃であった).
東芝なんぞ白物家電さえもはやまともに作れない三流企業である.二度と買うものか.
この洗濯機も全自動のくせに しょっちゅうエラーで止まってピコピコ点滅してやがる ので,その度に私の前蹴りが数発入り,もはや前面はボコボコだったりする(笑).
以上,同じ症状の人はセルフで修理してみて下さい.