目次
ラック式エフェクターを改造してラック式のPCケースを自作してみた
はじめに
ラック式PCケースって高いですよね?
そもそも,既製品のラック式PCケースって,当たり前だけど,ほぼすべてがサーバー用として設計されていて,私の需要には全然合致していない.
特に奥行きがありすぎるところが.
最近は割と安価でPCサイズのものがヤフオクで出品されてたりするが,やはりあれも,サーバー用の域を出ていない.
私は Waves Sound Grid Server にしたい訳.つまり,音楽用である.
だったらラック式エフェクターの外観であるべきでない?というのがそもそもの発端.
いやまあ,ラック式PCケース自体が時代遅れなのに,いまさら必要か?と言われれば,別に必要はないんだけど…WSGサーバーも超小型PCで間に合ってるから.
ま,単に作りたいから作ってみるというだけかな.
作ってみる
という訳で,20年くらい音楽制作に使っていたPC ケース.
リベットを外し,切断し,それぞれの部品に切り分けたところ.
これ以上ないくらいバラバラである(笑).
そもそも,ATX を マイクロATX に改造するのだから,拡張スロット部分で切断しているところからして,普通の人には難易度高めだが….
半自動でつなぎ合わせていく.そしてラック式のギターエフェクターのケースと悪魔合体!
まるでフランケンシュタインである.
エフェクターケースとの接続はこんな感じ(底から見たところ).
ギターエフェクター側の背面を切り開いて,水平方向に折り曲げて重ねて溶接している(剛性確保の為).
塗装
元々のギターエフェクターの蓋を付けてみたところ.
のちに必要になればドライブベイなんかをここに溶接する予定.
M/B 実装
作るだけ作って,使う予定はなかったのだが,予定が変わったので実用する.
10コア20スレッドのM/Bを使う.
実は二枚目で,こちらの記事 のものとは別物.
微妙に規格外のクソM/Bのせいでサイドを切り開くハメに.
でもおかげでこの辺のピンヘッダなんかにはアクセスしやすくなった.
というか,元々の状態では使い勝手が悪すぎた.
もちろん電源スイッチはここ.内部のスイッチはPC用のPUSH-PUSH式に交換してある.
一応この隙間にSSDを格納していて,普通にPCとして使える.
しかし,基本的には Waves Sound Grid Server として使う.
VSTプラグインを動かす音楽用の外部DSPエフェクターである.
この辺に仮付けしておいて,SDカードを差し込めば WSG サーバーとして起動する.
こんな感じで幾つか WSGサーバーの SDカードを用意している.
使い勝手が悪いので適当にLED球を見繕って LINE-IN が光る様にした.
私の場合,Windows や Linux マシンのシステムを丸ごと DD で別SSD にコピーして,パーテーションサイズを変更したりとか,そういう作業をザラにやる.
なので,起動ドライブとは別に,作業用のソースとターゲットを繋ぐ SATA ポート x2が必要.
こんな感じでいつでも使えるように用意しているが,
ちょっとマシな電源x2を格安で入手した.プラグイン方式かつ,奥行きが短いやつ.
装着.
ラジエターみたいな巨大なフィンを持つ静音クーラーも持っているのだが,確かに見た目的にはそっちのほうが映えるだろう.
しかし,95年から自作PCをやっており,ほぼ自作歴30年に達する私は,カッコよさの基準が何周も巡り巡って冷却にはこだわりがあり,もはやリテールクーラーしか認めない.
特殊な冷却を必要とする様なシステムにはもはや興味がない.
リテールクーラーがどれほど洗練され,完成度が高いものか,皆もっと認識したほうが良い.
皆「Polarlogic ArctiCooler」とか「HP Turbo Cooler」を知らないだろう?検索してみると良いよ.
サーバーが爆熱を吐き出していた時代の,とてつもなく美しい切削で作られたクーラーなのだが,リテールクーラーの元祖と言える形をしているのだ.
こんな感じで完成した.使用感は,結構使いやすい,というか,全然普通にPCケースとして使える.
なにより唯一無二のオリジナル作品なので,所有する満足度は高い.
みなさんも作ってみて下さい.
良かったら他の記事も読んで下さい.