Universal Audio Apollo TWIN USB をお勧めしない理由

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目次

  1. Universal Audio Apollo TWIN USB をお勧めしない理由
    1. はじめに
    2. 良いところ – なんだかんだ言ってコスパ最強かも知れない.
    3. DACが古い
    4. 外部DSP とゆう思想がそもそも古い
    5. ドライバがタコい
    6. MIDI I/F が装備されていない
    7. Universal Audio 自体が会社としてもう微妙
    8. それでもすぐに無価値とゆう訳では断じてない!
    9. SOLO か TWIN か
    10. PCIe とゆう選択肢

Universal Audio Apollo TWIN USB をお勧めしない理由

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はじめに

Universal Audio Apollo TWIN USB って本当のところどうなのかと気になっている方は多いと思います.
実際に SOLO と TWIN を購入してみて,後者を一年少し運用してみて,正直なところを書いてみます.

良いところ – なんだかんだ言ってコスパ最強かも知れない.

そもそもApolloを導入する気になったきっかけが,プリアンプやコンプなど,アナログで揃えるのが面倒だったから.
デフォルトで使えるリアルタイムアナログクラシックスだけでも,相当な音作りが出来るし,しかも下手な安物アウトボードを買うよりは高品質である.
ギターアンプにもベース・アンプにもヴォーカル用プリアンプにも,コンプにもEQにもリバーブにもなる.
それぞれを個別に揃える費用を考えると,しかも掛け取りではなくリコール可能な点を考えると,ある意味では宅録の最終形態とさえ呼べるかも知れない.

DACが古い

Apollo X シリーズならまだしも,銀筐体のものは搭載されているDACが古く,二世代前の音だと言われている.
(例外は Solo で,あれは新しいらしい.実際に比べてみて,私も Solo のほうが音がよく,発熱しないなど,その他の面でも洗練されていると感じた.)

とは言え,そもそもオーディオインターフェイスなんて,10年以上前から性能は伸び悩んでいて,一定以上の品質であればその差異は微々たるものではある.
例えば,手元の T.C.Konnekt 24D と比べてみると,確かに Apollo の方が立体的で艷やかな音がする.
でも T.C. がショボい音かと言うと別にそうでもなく,単にそうゆう音だと言える.

そもそも,プラグインで音作ってなんぼの世界で「往年の名盤に使われた伝説の…」とかなんちゃらいう謳い文句が横行していて,みな10年前どころか30年も50年も昔の音を再現しようとしているのだし.
そんな中でごく僅かな差異に一喜一憂しているのが馬鹿らしい気もする.その時代当時に Apollo と同性能の機器があったのか?と.

もう絶対最新の音でないとダメ!勝負出来ない┐(´д`)┌とゆう競争の激しい一般音楽の方々は,流行の最新機材を買いましょう.

外部DSP とゆう思想がそもそも古い

かつては絶対的アドバンテージを誇った外部DSPだが,近年はCPUネイティブプラグインの進化が凄まじく,品質はもはや同等と言える.
むしろ,専用ハード不要,搭載DSP数に依存しないとゆう点で,CPUネイティブの方が優位である.
Universal Audio 自体がこの点を認識していて,UAD Sparkとゆうサービスを始めているくらいである.

ただ,レイテンシーゼロで高品質なエフェクトを「大量に」掛け録りが出来るとゆう機能は唯一無二である.
別に掛け取りしなくても,だいたいのプラグインはあとから掛ければ良いのだが,これだけは替えが利かないと言えるものがひとつある.
それは「アンタレスオートチューン」によるボーカルのリアルタイムピッチ補正だ.これだけは他に代替出来る機種がない.
最近アンテロープに移植された様だが,アンテロープのシステム自体,動作原理がリアンプと同じ考え方から来ていて,VSTプラグインの使いやすさとゆう点を考えると,まったく勝負にもならない.UADの圧勝である.

つまり,キャス配信など,ライブ演奏を行うユーザーには絶対的アドバンテージがあるのだ.
しかし,以下に示す理由により,このI/F自体がキャス向きではないのだが(–;

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ドライバがタコい

普通,オーディオI/Fとゆうのは,MacにもWindowsにも,最近ではスマフォなどにも,ケーブル一本で繋がるものである.
ドライバがその差異を吸収してくれる訳だが,Universal Audio は違います┐(´д`)┌

なんとこのApollo,外観が同じに見えても,ThanderboltとUSB,それぞれMac用とWindows用が専用機として用意されているのだ!

しかもWindows版では,そのドライバは WDM にも Wasapi にも対応していない.飽くまで ASIO 専用である.
つまり,そのままでは,OBS で使用する事は出来ないのである.
もっともこの点は OBS 側で対応する事が可能で,OBS ASIO を入れれば使える様になるのだが.

ドライバ自体の安定性は…まぁ安定している.問題を起こした事がない.若干重い気がするけど.
ただ,相性問題が多いとは言われている.特にオンボードのAsmedia製チップで動かない事が多いらしい.
私の場合は,事前に海外のユーザーコミュニティの深層から,最新のドライバに更新する事で動くとの情報をゲットしていたので購入に踏み切ったのであった.

トークバック?もちろん付いてないよ.

MIDI I/F が装備されていない

これは,私のような古い機械を使う人間にとっては地味に痛い.
この為だけにもう一つ別のI/Fを用意しておかなければならないのが馬鹿らしい.

Universal Audio 自体が会社としてもう微妙

上記で見てきた様に,Universal Audio(とゆうかUADシステム自体)の将来性はちょっとどうかと思う.
現在のユーザーコミュニティでは全員が全員,同じ様に感じている様である.
サードパーティが全社撤退したとか Universal Audio が開発力を無くしたのだとか言われている.
古いプラグインにUIだけ載せ替えていつまでボッタクリ価格を続けているのだと大顰蹙である.

ドライバの開発すらままならないのがその証拠で,革新的な新作プラグインもほぼ出ない.
しかも最近,追い打ちをかけるかの様に,主要な開発者が何名かリストラされたらしい.

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それでもすぐに無価値とゆう訳では断じてない!

色々とツッコミどころ,微妙なところは多いのだが,それでもなお,この機種,このシステムには高い信頼性と性能があると言わざるを得ない.
別記事でも書くのだが,特に UR22C など比べてみると圧倒的で,子供と大人くらいの性能差がある.
プラグインの品質は言うに及ばずで,競合他社の追い上げが激しいとは言え,いわゆるアナログの必須ツール(1073,1176,LA-2A,EQP-1Aなど)の質感は,やはりどこか違う.

UAD システムが駆逐される未来は必ず来る.これだけは間違いない.
それがどの程度早いか遅いかは,誰にも解らない.
過去のプラグイン資産が捨てられないから,一部のヘビーユーザーはこれから先も使い続ける事になるだろう.
しかし,もしあなたが,これから UAD の導入を検討しているのであれば,一考の余地がある.

SOLO か TWIN か

オートチューン(別売り)によるリアルタイムボーカル補正が必要なら TWIN を選びましょう.
アウトボードのアナログコンプでリアンプしたい人も 2in4out のTWINである必要があります.
その他の人はSOLOで良いと思います.いや,むしろSOLOの方が良いかも….
キャス配信などでは,Legacy プラグインを中心に使うのであれば SOLO でもギリギリ何とかなります.

PCIe とゆう選択肢

内蔵DACが微妙なら,他のオーディオI/Fを使えば良いんでない?と誰もが考える訳で.
だったらApolloである意味はないよね.って事で,DSP だけ取り出した製品があります.
Universal Audio UAD-2 PCIeがそれで,それぞれ1~8個のDSPをマシンに直接追加出来る.
しかも,ドライバはMacもWindowsも両対応で,カード自体にそれぞれの区別はない.
ぶっちゃけ,UADシステムの中で最も洗練された機種はこれかも知れない.

とは言え,Universal Audio 自体が,少なくともレガシーなこういったUADデバイスへの新規顧客獲得に消極的である様に見える.
一番良い機種をほっぽりだして,UAD抜きの初心者向けオーディオI/Fやら新設計のDAWやらギターストンプやらを売り始めている.何がやりたいのか意味が分からん経営方針である┐(´д`)┌

以上,これから買う人の参考になれば幸いです.

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書いた人

me 小津雪ヲ: 生きるとゆう事は,雑多な問題に対処するとゆう事.
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