酒代を格安にする方法

この記事を読むのに掛かる時間: 3

目次

  1. どうやって?
    1. 大雑把な流れ
  2. 用意するもの
    1. 冬季に必要
    2. あると良いかも?
  3. 酵母について
  4. 腐造について
  5. 原料(ジュース)の糖分について
  6. 天然果汁から
  7. やってみよう
    1. オリ引き
    2. 完成
  8. 応用

どうやって?

自作するからです.
自分のやり方はもう固定しているので,知識もうろ覚えですが,覚えている事を書いておきます.
間違いがあっても責任はもちません.でも指摘してくれると嬉しいです.
詳しく知りたければ「 猿酒 」などで検索すると詳しく載っていると思います.

手軽な方法として以下の二つがあります.

  • ジュースを原料としてワインorシードルを作る方法.
  • 米を原料にどぶろくを作る方法.
    この場合,酵母は澱粉から直接アルコールを作り出す事が出来ないので,まず米の澱粉を糖化する必要がある.
    その為には麹やジアゼスターゼ錠が必要.

このページではより手軽な前者を扱います.

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大雑把な流れ

  • 糖分が含まれた液体(市販のジュース)を用意.
  • 酵母(市販のイースト菌)を加える.
  • 適切な温度を保つ
  • 発酵により糖分が分解され,アルコールが生じる.

注意:
日本ではアルコール度数1%を越える酒の醸造は違法です.
このドキュメントをよく読んで,仕上りが必ずそれ以下になる様に作って下さい.

用意するもの

  • ジュース
    濃縮還元で良い.が, 必ず果汁100%のもの を.

    • グレープ(葡萄)ジュース: →ワインになります.
    • アップルジュース: →シードルになります.
    • オレンジジュース:
      出来なくはないと思うが,メチルアルコールが精製されやすいと言われている.
      オレンジ原料の酒がほぼ市販されていないのはそれが理由だとかなんとか.
      でも普通にワインを醸造してもメチルアルコールは一定度数精製されているらしい.ので気にする必要はないかも.
  • 酵母
    • 市販のパン用ドライイースト:
      個人的にはコレでまったく問題はないが,人によってはパン臭いと感じるらしい.
      その場合はネットで以下を購入する事.
    • ワイン用酵母
  • 必要とする分量+@が入る瓶
    梅酒瓶などが良いでしょう.出来ればガラス製で.
  • 砂糖: 糖分(==最終的なアルコール度数)調整の為に.
  • 消毒用アルコールスプレー

冬季に必要

醸造容器を湯煎して温度を保ちます.

  • 保温箱(発泡スチロールのトロ箱など):
  • 熱帯魚用ヒーター:
    サーモスタット内蔵型で固定温度のもので十分でしょう.

あると良いかも?

  • ホース: オリ引き(後述)用.5mmくらい.熱帯魚用など何でも良い.
  • オリ引きした時に使う代わりの瓶.
  • 圧力鍋
    洗浄やアルコールなどの通常の消毒では,胞子の状態で休眠中の雑菌までを殺す事は出来ない.
    雑菌胞子を破壊する為には,120度以上を数分間持続する必要がある.
    水は高圧中では沸点が上がる為,圧力鍋を使用する事でこの状態を作り出す事が出来る.
    もっとも,梅酒瓶などの大型容器を格納できる圧力鍋があるかどうかは別問題だが….
  • 殺菌灯
    醸造瓶を使用する前に一度水に晒し,胞子を発芽させたところで殺菌灯で殺す.これでもいけるはず.

酵母について

目的の為には,糖分を適切な範囲内に調整してやる必要があります.
酵母は糖分をエサにして繁殖し,それらを分解する事でアルコールを作り出します.
酵母はどんどん糖分を食って,アルコールを増やしていきますが,やがては自ら作り出したアルコールによって死滅する.
従って,極端に強い度数は作れない(蒸留が必要).

  • 酵母には,耐糖性と耐アルコール性があります.
  • 原料の糖分のだいたい半分がアルコールに変換されます.

腐造について

砂糖漬けの果物が腐らないのは,強い糖分の中では雑菌などが生きられないからです.
塘分がある一定より低い場合,雑菌が混入すると腐ってしまいます.
しかし,菌の世界にも食物連鎖のようなものがあります.
ある菌が支配的であれば,他の菌は繁殖する事が出来ない.
つまり,酵母が圧倒的支配的状況にあるならば,発酵が起こるばかりで,腐敗は進行しない.
この状態を作り出す必要があります.
普通に清潔な瓶を洗ってエタノール消毒し,普通にイースト菌を十分加えてやれば,まず大丈夫です.
しかし,うちの場合,ある時から白いカビの様なものが発生する様になった.
これは瓶を洗っても根絶不能で,胞子が居着いているものと思われる(恐らく納豆菌?).

原料(ジュース)の糖分について

成分表の「炭水化物」がそれです.
例えばあるグレープジュースの成分表が, 炭水化物: 10% であれば,1Lのジュースにつき 約100gの砂糖 が含まれると考えればよい.
このジュースをそのまま醸造すると,だいたい アルコール度5% のワインが出来ます.

もうお分かりですね?
さらに高いアルコール度数のワインを作りたければ,砂糖を加えれば良いのです.
上記のジュース 1Lにつき200gの砂糖 を加えれば,糖分が合計で30%になる.これのほぼ半分がアルコールになる訳だから, 15%のワイン が出来るとゆう理屈です.

天然果汁から

果物から果汁を絞ったらさらにウマイんじゃないの?と,誰もが考えますよね.
やってみた事があります.
由良早生とゆうかなり美味いみかんを大量に絞ってブクブク.
結果,腐造になりましたorz
やはり自然界に普通に存在する果実には雑菌が多数付着している様で,酵母が優勢になる前にそれらが繁殖してしまう様です.
市販のジュースは熱処理でパック内が無菌に保たれているからこそ出来る事なのです.
どうしても果物からやるならば,精製水で作った砂糖水だけでまず酵母を増やし,その後果汁を少しずつ足していくなどすれば腐敗は避けられると思いますが,そこまでやる価値があるのかどうか?
みかん一個から採れる果汁は想像以上に少ないです.絞る作業だけでも大変.やめた方が良いです.

やってみよう

  • 醸造用の容器(梅酒瓶など)をきれいに洗う.
  • 瓶をアルコールで消毒.
  • ジュースを入れる.
  • ジュース1Lにつき200gの割合で砂糖を加える.
  • ドライイーストを小さじ半分程振りかける.
  • 蓋は完全には閉めず,少し緩めておく.
  • 10~20度くらいを保つ.
    必要に応じてトロ箱+ヒーター湯煎で保温.
    この場合,すぐ干上がるので空炊きにならない様,毎日確認して下さい.

一日もすれば,気泡(アルコールと同時に生成されている二酸化炭素)がどんどん発生してくる筈です.
極端に寒いと発酵が進まないので冬場は保温必須だが,低い温度で長時間かけて発酵させるほうがうまいと言われている.
まあ温度については,さほど気にする必要はないです.

オリ引き

瓶の底には「オリ」が溜ります.
これは雑味になるので,以下の手順でオリ引きした方がよい.

  • 醸造中の瓶と同じ大きさの瓶をきれいに洗う.
  • 醸造中の瓶を高く,これから移すほうの瓶を低い位置に置く.
  • ホースを上の瓶に突っ込む.この際,沈澱したオリを撹拌させない事.
  • ホースの先を口で吸って負圧を作り出し,サイフォンの原理で下の瓶に上澄みだけを移す.

気にしなければしなくて良いです.
とゆうか,最後に小瓶に移す時もホースを使うので,結局オリ引きになるので.

完成

どの時点で完成とするかは好みが分かれます.
発酵中はジュースが白濁しているが,甘みが減ってアルコール度数が上がってくると,もうこの時点でもうまい.
酵母が糖分を喰い尽くせば,気泡の発生は止まり,ジュースの透明感が増します.そして甘みはほぼ残らない.
最後に小瓶に移してから(まだ酵母が生きてる状態で)若干の砂糖を加えて瓶を密閉,発生する二酸化炭素を閉じ込め,スパークリングワインとする方法もあります.

このあたりは好みに応じて調整して下さい.
添加物が一切入っていない自作のうまいワインに慣れると,もう市販のワインには戻れなくなります.

応用

アルコールではなく,同時に精製される二酸化炭素を取り出す方法があります.
砂糖,水,ゼラチンで作ったゼリーに酵母水.
発酵容器を密閉し,ホースで気体のみを取り出す.
Co2拡散筒に繋いで,水草を育てるのに使えます.
アクアリストにはお馴染みですね.

二酸化炭素は重いのでトレイの様なものを用意して底に貯める事が出来る.
溶接の為のシールドガスに使えると聞いた事があります.
恐らく可能でしょう.
バッテリー溶接を応用すれば,一番手軽かつ安く出来るTIG溶接でしょうね.
但し,素人がその場しのぎに作った環境で,付け焼き刃の技術でうまく溶接出来るかと言えば,100%不可能です.

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書いた人

me 小津雪ヲ: 生きるとゆう事は,雑多な問題に対処するとゆう事.
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